退職代行サービスを契約したのにいろいろなトラブルが発生したという例が少なからずあります。
退職代行が会社と交渉できるのは、弁護士か労働組合に限られます。民間業者では弁護士法により交渉ができないので、まずは業者選びを間違えないようにしましょう。
特に会社が高圧的でまともな話ができない時は、弁護士の退職代行でないと足元を見られますから、労働組合の退職代行では無理があるかもしれません。
トラブルの例
トラブルはいろいろありますが、大きく分けて退職しようとしている会社側のトラブルと、退職代行業者そのもののトラブルがあります。
会社側が協力的でなく退職がうまくいかない
・会社が退職を拒否する。
・未払い給与や退職金がもらえない
・代行業者を通さずに会社から直接連絡がくる
・就業規則違反と言われた
・損害賠償請求をちらつかせる
★退職を認めない、給与や退職金がもらえないというのは明らかな法律違反ですから、弁護士さんに訴訟も辞さないと強く言ってもらうといいと思います。
退職届を会社側が受け取らない時は、退職届を内容証明郵便で送りましょう。
★未払い給与や退職金がもらえない、支払いをわざと遅らせているということがあります。
労働基準法第23条第1項では、給与の支払いは請求があれば退職後7日以内に行うこととされています。また、積立金、保証金、貯蓄金なども返還しなければならないと定めています。
大事なのは「請求があれば」というところです。黙っていてもらえるものではありませんから、退職代行の弁護士さんにきちんと請求してもらいましょう。
それでもダメな場合は地元の労働基準監督署に相談するとともに、金銭の請求を内容証明郵便で会社に送りましょう。監督署が立ち入り検査に入るとすぐに支払われます。
★代行業者を通さずに会社から直接連絡がくるというのはよく聞きます。一切応じる必要はありません。電話やメールやLINEは着信拒否にして、すぐに弁護士さんに連絡しましょう。
着信記録やLINEの画面は証拠になるのでスクショを撮っておきましょう。
自宅まで押しかけてきたら警察を呼びましょう。
弱みを見せないことが大事です。
なお、業務の内容によっては引継ぎの話は細かい調整が必要かもしれません。辞めると決めたら、あらかじめ引継ぎの内容を文書で作っておくといいと思います。
★就業規則違反と言われることがあります。これも退職を引き留めるための手段です。
「辞めるときは1カ月以上前に申告すること」とか就業規則に書かれていることがあります。
でも退職は民法第627条で退職を申し出てから2週間経てば必ず退職できる労働者の権利ですから、特別な契約がない限り退職できます。
★辞めて仕事に穴が開くことで会社側が損害賠償請求をちらつかせる場合があります。でもそれは会社の引継ぎ方が悪いだけでこちらの非ではありません。
これもすぐに弁護士さんに連絡して圧力をかけて対処してもらいましょう。
対策としては、辞めると決めたら詳しい引き継ぎ書を作っておくといいです。
退職代行会社側が悪質な場合
退職代行業者はたくさんあります。中には料金を受け取った後、連絡が取れなくなったケースもあると聞きます。
・退職代行業者に依頼し料金を支払ったあと業者と連絡が取れなくなった
・退職代行業者の公式サイトや電話窓口が突然閉鎖され店舗も空になっていた
・退職代行業者の対応が途中で中断され退職が進まなくなった
・料金を支払ったにもかかわらず代行業者が何もしなかった
★不幸にもこのような業者と契約してしまった場合は、消費生活センターに相談して対応策を考えましょう。同一の人間が複数の会社の代表となっているときは、張本人に返金を請求できることがあります。
★退職代行業者のWebサイトには、退職できなかったときは返金しますとよく記載されています。これを盾に返金を要求するといいです。
★連絡が取れる場合は、内容証明郵便で料金の返還を求めたり、弁護士に依頼して料金の返還請求をすることができます。
★違法な退職代行業者と契約してしまうリスクを避けるためには、事前に口コミをネットで確認し、悪い評判のない業者を利用することが大切です。
事前に相談をした時の対応の良し悪しや、対応が迅速かどうかで業者を選定することで、このようなトラブルを未然に回避できると思います。
★格安料金の退職代行は何かとトラブルが多いようです。
退職代行サービスに複数の料金設定がある場合は、この料金ならどこまで責任をもって対応してくれるのか、正確に確かめておいた方がいいと思います。
弁護士の退職代行で2万円前後、労働組合で1万円前後の格安料金だと、その料金では対応の対象外となるものがあるかもしれません。
契約内容をよく確かめて料金を支払ったのにもかかわらずサービスを受けられなかった場合は、ほかの弁護士、司法書士などに依頼して法的手続きを取ることを検討する方法もあります。弁護士にも悪徳は存在します。
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